先日、10月31日に岸和田保健所より、小児在宅医療地域連携研修会にお招きいただき、「在宅高度医療児への地域医療の実際」とのタイトルでお話しさせていただきました。
会には、開業小児科医の先生、内科系の開業医の先生、歯科の先生、訪問看護師さん、ヘルパーなどの多職種の方が参加してくださっていました。
私は開業以来、小児在宅医療に関わってくださる方を増やすことを大きな目標としています。
小児在宅医療には、とかく「難しい」「大変」というイメージがつきまとい、それによって関わることへの戸惑いを持っている方が多い感があります。
実際、私などよりもっともっと前から先進的に小児在宅医療を実践してこられた方々は、何もない荒野を切り開いて道を造ってくださったわけです。
そのためにとても多くの労力をさいてこられ、本当に頭の下がる思いでおります。
言わば私は、そういう先輩方の切り開いた道を歩いているだけです。
しかし、その道は、まだまだ険しい道のため、私のように「後を歩こう」という方が増えるのには時間がかかっている現実があります。
そのため、切り開いてくださった険しい道を、少しでも通りやすい道にすることができれば、歩く人が増えるのではないかと考えています。
新しい道を開くような力がない私にできることは、今ある道を整地することなのかなと。
そういうわけで、私はクリニックの仕事の形を作るのに、
「ちょっとだけがんばればできる」
ということを念頭に置いて、様々なことを考えています。
開業小児科医の先生が外来の合間にちょこっとできること、成人領域の在宅医の先生が小児に対してちょこっとできること・・。
地域差もあると思うのですが、こういったことは実は結構たくさんあり、少しずつ多くの人がそのコツに気がついて、ちょこっとずつがんばれば、小児在宅医療の裾野はもっと広がるのでは・・と思っているのです。
今回の講演では、開業以来1年強の間にやってきた、
「ちょっとだけがんばった結果」
についてお話しさせていただきました。
これからも、他の先生方が見て、
「これなら自分もできそう」
と思ってもらえるような仕事の形を作っていきたいと考えています。
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