当クリニックの特徴
当初は常勤医は院長1名の体制でしたが、2019年の小川医師の入職後は常勤医2名の体制に移行しています。
院長はもともと新生児科医で、NICU(新生児集中治療室)で勤務していました。
その後、千葉県の在宅医療機関や緩和ケア病棟、内科クリニックなどで研修を受け、0歳の赤ちゃんから高齢者の方まで、疾患によらず診療できる形を作ってきました。
上記のような経歴から、小児在宅医療、気管切開や在宅人工呼吸などの医療的ケアの管理、在宅緩和ケアに注力しております。
小川医師は、呼吸器内科医として病院で勤務後に当クリニックへ入職しました。
診療の守備範囲は幅広く、特にCOPDや間質性肺炎といった慢性呼吸器疾患の管理、およびがんの方(呼吸器系に限らず)の在宅緩和ケアに関しては、これまでの経験が大きく生きています。
2名の常勤医以外に、小児科・内科医と整形外科医が定期的に非常勤勤務しており、チームで診療にあたっております。
これらの職種は訪問診療の介助だけでなく、多職種の方との情報共有の窓口として活動しています。
在宅医療は病院とは異なり、訪問診療の医師、訪問看護師、ケアマネジャー、薬剤師、訪問歯科医師、介護職、医療機器の業者などの多職種が、それぞれ別の機関に所属しているため、同じカルテを共有していないという課題があります。
さらに子どもでは、教育・保育・福祉・行政などの職種の方とも関わりが深くなります。これらの多職種の間でどれだけ密な連携を行えるかが、在宅医療の質を左右すると言っても過言ではなく、当クリニックではその点に大きな力を注いでいます。
そして、少子高齢化による社会構造の変化によって、独居の方や、老老介護や障老介護の世帯の方、社会的に困難な状況にある方などへの在宅医療のニーズが増大しています。
このようなケースへの訪問診療を行う際には、ソーシャルワークについてもお手伝いをさせていただきます。
当クリニックの実績
2019年に小川医師が入職し、新規患者さんへの応需能力を拡大しております。
新規のご相談が重なった場合には多少お待ちいただくことがございます。ホームページやSNSに受け入れの状況を適宜掲載しておりますので、ご覧くださいますようお願いいたします。
0歳の赤ちゃんから100歳超の方まで、幅広く対応させていただいています。
なお、成人の患者さんでは在宅緩和ケアのご希望の方が多いこと、小児の患者さんの方が診療期間が長いことなどから、訪問診療を行う患者さんに占める割合はだいたい小児4割、成人6割くらいで推移しています。
機能強化型在宅療養支援診療所として、24時間365日の臨時対応が可能な体制を構築しており、休日・夜間・深夜の臨時対応は、まず連携先の訪問看護ステーションに初動をお願いしています。
往診は、原則として、訪問看護ステーションからの連絡を受けて必要時に行う形を取っていますので、グラフに示した往診回数の何倍もの電話対応を日常的に行い、ご自宅での生活が安定して送れるように支援させていただいております。
当クリニックでは在宅緩和ケアに力を入れており、在宅での看取りにも対応しています。
なお、在宅での看取り率は概ね60%前後で推移しており、決して高くはありません。
この理由としましては、独居や老老介護、障老介護などの方からのご相談が多いことと、訪問診療の開始時点では「最期まで自宅で過ごしたい」と固く決めておられる方より、「できれば自宅で長く過ごしたいけれど、難しくなったら入院も視野に入れたい」という方が多いことが挙げられます。
当クリニックでは連携先医療機関の緩和ケア病棟のご協力のもと、ご本人とご家族のご希望に寄り添いながら、柔軟な対応を行っております。
● 小児の新規患者さんの医療的ケア(2022年6月まで)
当クリニックでは高度な医療的ケアを要する患者さんへの訪問診療を行っています。
この表は訪問診療開始時に必要であった医療的ケアのみをカウントしているため、実際に対応している医療的ケアの数は表より多くなっています。
また、1人のお子さんに複数の医療的ケアを要するケースが多く、ケアの総数が患者数より多くなっています。
これらの経験に基づき、医療的ケアを要する成人患者さんの訪問診療にも積極的に対応しております。