訪問診療において、定時性の確保と臨時対応のフットワークはトレードオフ(両立困難)の関係です。
時間を守ろうとすると臨時対応は困難に、臨時対応が増えると時間を守ることは困難になってしまいます。
なお、臨時対応とは往診だけでなく、介護・福祉・教育職など、訪問先の方に関わる多職種の方との連携や、ソーシャルワーク的業務も含めた定期的な訪問診療以外の仕事のことを指しています。これを綿密に行うほど、定期訪問診療の定時性確保は困難となってしまいます。
当クリニックでは他の医療機関に比べ、多職種連携やソーシャルワーク的業務にも相当注力していると自負しており、多くのカンファレンスに出席したり、予想外に必要になる対応に備える時間を確保するために、ある意味で普段の訪問診療についての定時性を犠牲にしています。逆に言えば、定時性を確保するには現在のような連携の時間確保は犠牲となります。
当クリニックの診療(連携)レベルは、普段ご協力いただいている他機関との連携を基礎としているため、連携のための時間を犠牲にすると、今のレベルの維持は困難になってしまいます。
このような事情から、訪問診療の曜日や時間帯のご指定は困難なのです。
リハビリの日をずらしたくない、ケアの時間帯に重なってほしくない、学校やデイサービスを休みたくない、などなど、様々なご希望があるかと思いますが、マンパワーに限界がある中で今のレベルの診療を継続していくために、皆様に同じようにご協力をお願いしております。
ご理解とご協力をいただきますよう、改めて、重ねて、お願いいたします。