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よしなしごと

続・訪問診療での予防接種の問題点

テーマ:小児在宅
以前も、訪問診療で予防接種を行う上での問題について書きました。

こちらをご覧ください

簡単に言うと、

・堺市近隣では原則として、居住している自治体(もしくは近隣の指定自治体)にある医療機関で予防接種を行った場合にのみ、公費補助がおりる。

・当クリニックは堺市にあるので、堺市外のこどもの予防接種も公費でできるように、各市町村にお願いしている。

・各市町村とも、訪問診療の対象となる子ども本人に対しては、公費補助をおこなうことにしてくれた。

・しかし、訪問診療先の兄弟児については公費補助の対象とは認めないとの返答の市町村がほとんどである。

・重症の子どもを看ている家庭にとって、兄弟児を予防接種に連れて行くのも大変なため、結果的に未接種のままの兄弟児が多い現状があり、できれば当クリニックでは兄弟児にも接種したいと考えている。

という内容でした。

その後もこの問題についてはいろいろと考えているのですが、最もおかしな状況になってしまうケースを思いつきました。

訪問診療の対象となる子どもが双子ちゃんだった場合、どうなるんでしょうか・・・。

双子ちゃんの場合、当然同じタイミングで予防接種を行っていくわけです。
しかも近年、予防接種の種類も増えたため、同時進行で2人の予防接種を管理していくのは、お母さんにとってはややこしいことです。
もちろん体調などの理由で、2人の接種時期にずれが生じる場合もありますが、そうなるとコトはさらにややこしくなり・・。

ただでさえ手がかかって大変な双子ちゃんで、1人が在宅医療を要する子どもだった場合、お母さんの負担は相当なものであることはすぐに想像できます。
おそらくもう1人の方は、介護を理由に保育所に預けられる機会も増えると思います。
なのに、予防接種が後回しになっていってしまったら・・。

前にも書きましたが、訪問診療の対象となっている子ども本人が受診困難であることは想像してもらいやすいのに対して、兄弟児を医療機関に連れて行くのが困難だというイメージをしていただきにくいから、このような決定になっているのではないかと思います。

すぐの解決は難しそうな兄弟児の予防接種の問題点、少しずつでも理解を深めていただきたく、これからも実情を説明していきたいと思っています。

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