感染症予防のために診察内容を変更しています。詳しくは、新型コロナウイルスなどの感染症対策についてをご確認ください。

よしなしごと

自宅以外での往診・遠隔診療ニーズ

1月も終わろうとしている今、久しぶりのブログ更新です。
昨年は3回しか更新することができませんでしたが、今年は最低でも毎月1回程度は更新できれば・・と思っていますので、よろしくお願いいたしますm(_ _)m

今年初回の記事は、感染症の流行するこの時期には悩みのタネとなる、往診の場所についての問題についてです。

当クリニックのように在宅医療を中心に行っていると、当然医療機関の建物の外での診療が中心となります。
では、往診や訪問診療というのは、患者さんがいればどこにでも行ってもいいのでしょうか?

実は、医療を行える場所は、医療法で「病院・診療所・医療提供施設・居宅等」と定められています。
なので、往診は原則、その方の「居宅等」、すなわち自宅や入所されている施設にしか行けないのです(例外はいくつかあるのですが、ややこしいのでここでは省きます)。

しかし。。。

例えばこんなケースは冬場によくある話です。

風邪でお母さんがダウンした医療的ケア児。
本人も痰が多くて本調子ではないけど、児童デイの方がお母さんの体調を心配して、がんばって預かってくれました。
預かり中に、
「痰が汚くなって、心拍が早くなってきたのでどうしたらいいでしょうか?」
と、児童デイのスタッフの方から当クリニックに電話してこられました。

もともと本調子ではなかった子ですし、往診に行って状態を確認したいと思います。
しかし、児童デイは「居宅等」ではありませんので、直接児童デイに往診に行くことはできないのです。

かといって、ダウンしているお母さんのいる自宅に早く返してもらって、そこに往診する、というのも、ダウンしているお母さんの負担を考えるとどうなのか。。。

「じゃあ外来に連れてきて」と言うのも、児童デイからクリニックへの受診に個別対応するスタッフのマンパワーの問題は大きいし。。。

学校、保育所、日中の通所施設、ショートステイ先、など、訪問診療の対象の方が日常的に利用している施設を往診の対象の場所と定めてくれたら、いろんなとこに無用な負担をかけなくて済むのになあ、と思うのです。
あるいは、急を要しない状況であるならば、遠隔診療はこういう時にこそ役立てたいシステムですが、これも現在のルールの中では、自宅以外にいる患者さんに対して行うことは認められていません。

まさに「制度の狭間」なんですよね・・。
ぜひ今後の制度改正で、このあたりが議論になってほしいと思うところです。

関連記事

コメント

この記事へのコメントはありません。

かがやきクリニック ロゴ

クリニック概要

かがやきクリニック
院長:南條浩輝
所在地:〒590-0105
堺市南区竹城台4丁1-14
オフィス・キャロー101
TEL:072-320-8501
FAX:072-320-8504
(電話受付:平日9:30~17:00)

アクセスマップ