ありがたいことに、この2〜3年間に多くの講演のご依頼をいただいて、色んな場所で在宅医療、特に小児在宅医療についての考えをお話しさせていただく機会に恵まれています。

聴いてくださる方は、そのたびに病院の先生が中心だったり、訪問看護師さんが中心だったり、重心施設のスタッフの方、訪問看護ステーションに所属する療法士さん・・などなど、幅広い方にお目にかかれています。



違う職種や、違う立場の方にお話しすることになると、関心を持たれているポイントが少しずつ違いますので、なるべく事前にポイントを伺って、ご希望に近いお話をできるようにと考えています。

しかし、誰にお話をする時も必ず伝えたいために、毎回外さないスライドも何枚かあります。



さて、開業してからもうすぐ5年、多くの連携先の方と一緒に仕事をさせていただいてきました。

一部の大手の法人などを除いて、成人も小児も、在宅医療を行う上では違う事業所との連携が必須になってきます。

当クリニックのような小規模の事業所であれば、訪問診療を自分たちで行う以外の仕事は全て、他の事業所との連携において成り立っていて、例えば、現在指示書を発行している訪問看護ステーションは30か所以上あります。

他にも、紹介元の病院の先生や、成人であればケアマネジャー、小児であれば相談支援専門員や保健師の方など、とても多くの方とのやりとりが日常的に起こります。



逆に、訪問診療を行っている方の側から見ると、当クリニック以外に、病院の主治医をはじめとするスタッフの方や、訪問看護師、リハビリの療法士、歯科医師、薬剤師、ケアマネジャー、ヘルパー、ショートステイやデイサービスなどの事業所・・その他多くの方が関わっていて、それぞれの事業所がバラバラという状況です。



在宅医療がうまく回らない場合、ここに一つの原因があることを疑わなければならないと思っています。



在宅での生活を支えるためには、多くの職種の間で連携が必要です。

そして、連携の密度が在宅医療の質を規定すると言っても過言ではないと、私は考えています。



しかし、「連携」っていったい何なんでしょう・・?

至るところで「病診連携」「多職種連携」などと言われていたり、「地域連携のための会議」とかが開かれていたりして、聞きなじんでいる言葉ではありますが、私はずっと漠然としたイメージでしか受け止められずにいて、いろいろ悶々と考えていました。

この疑問に対して、現時点で私にとって一番スッキリくる答え、これを、どの講演でも必ずスライドに入れさせていただいているのです。







たまたま引いた国語辞典にはこう書かれていたんです。



これを読んだ時、何かすごく腑に落ちる思いでした。

この説明には、どうも3つの要素が入っているようなのです。

上のスライドではその3つの要素を黄色にしていて、別々に書くと、次のスライドのようになるのではないかと思います。

 



小学生向きの国語辞典の説明を読み解くと、「連携」の条件はこの3つといえるのではないかと思うのです。

・・いかがでしょう。何だかスッキリしませんか? 



皆さんのされている「病診連携」や「多職種連携」には、この3つの要素が揃っているでしょうか?

皆さんの開かれている「地域連携のための会議」の結果、この3つの要素が揃った関係ができあがっているでしょうか?



繰り返しますが、私は、在宅医療の質を規定するのは連携の密度と言っても過言ではないと思っています。

そして、「連携」とは、この3つの要素が揃っている関係を構築していくことではないかと考えています。

もちろん一朝一夕にできることではありませんし、私自身が自信を持って「この3要素が揃った連携がカンペキにできている!」と言えるわけではありませんが、これからも、この3要素を頭に置いて、様々な方と「連携」していきたいと思っています。